わたてん・まぞく同時巡礼ガイド
2019年覇権 (※ 個人の見解です) の日常系百合アニメ「私に天使が舞い降りた!」(2019年1~3月、公式略称:「わたてん」) と、まんがタイムきらら系作品にしては設定が重すぎる日常系ファンタジーアニメ「まちカドまぞく」(2019年7~9月)。どちらも筆者の最推しアニメですが、この2本には「東京都多摩市桜ヶ丘周辺を舞台としている」という謎の共通点があります。この共通点を利用し、これら2作品の聖地巡礼を一度にやってしまおうという無謀な試みを記録したのがこの記事です。
元々は私が所属しているサークルの部誌に寄稿するくらいでいいかなぁ…と思っていたのですが、干柿 (Twitter: @phoshi_hobby) さん主催の「まちカドまぞく Advent Calendar 2020」にまちカドまぞくの巡礼記事を寄稿することにしたので、それなら全部ネットに晒してやろうというノリでここに書くことにしました。
必然的にかなり長くなってしまいますが、お時間がありましたらぜひ最後までお付き合いください。
※ 2作品の聖地を行った順にダラダラ書き連ねていく記事です。まちカドまぞくの聖地一覧を急ぎで確認したいという方は、まちカドまぞくのみの抜粋版をご覧ください (まちカドまぞく部分の内容はおおよそ同じです)。
※ 一部の写真は、共同実施者であるとのすく温泉 (Twitter: @tunusuku390) さんからお借りしたものです。
※ 本巡礼の実施日は2019年11月30日ですが、桜ヶ丘や多摩センターなど一部の地点は同年3月にも巡礼を実施したため、その時の情報も少し含めています。
【追記 2022/09/10】わたてん1,4話冒頭の鉄道橋が映っているカットについて、聖地を京王線の多摩川橋梁周辺と紹介していましたが、追加調査により正しい聖地は二子玉川であるということが確認されたため、当該部分を修正しました。
- 注意
- 第1部 多摩都市モノレール
- 第2部 多摩センター~唐木田
- 第3部 多摩センター (1時間半ぶり2回目)
- 第4部 桜ヶ丘周辺
- 第5部 ゆうひの丘展望台
- 第6部 関戸橋周辺
- 第7部 風呂
- おまけ
- おわりに
注意
- 本編のキャプチャ画像を使うのは一応控えています。アニメ全シーンを脳内で自在に再生できる方以外は、お手元に本編映像を準備してお読みください。
- シーンの秒数はdアニメストアで計測していますが、ネット配信ならたぶんどのサイトもほぼ同じです。テレビ放送の録画データしかお持ちでない場合はCMの分を補正して読み替えてください (無茶)。
- 話数は基本的に「W/M + 数字2桁」で表します。Wは「私に天使が舞い降りた!」を、Mは「まちカドまぞく」を示します。(例: W09 = 私に天使が舞い降りた!第9話)
- 写真の下に記載してある座標は撮影地点を示しています。正確な数値は現地での記憶や写真を元にGoogleマップで調べたもので、世界測地系1984 (WGS84) に基づきます。
第1部 多摩都市モノレール
晴天に恵まれた2019年11月30日、6:20に立川駅に到着した我々はいきなり他作品の巡礼からスタートしました。
立川駅北口のアーチ
アニメ「フレームアームズ・ガール」(2017年4~6月) の第1話冒頭に登場する立川駅北口のペデストリアンデッキ。赤いアーチが印象的なカットですが、2012年末に塗り替えられるまでは水色だったそうです。
気を取り直して立川北駅からモノレールに乗車し、この日最初の聖地である立日橋 (の撮影予定地点である日野橋) に向かうため甲州街道駅で下車。歩いて日野橋まで向かいました。
立日橋
まちカドまぞくの場面転換でよく登場する橋。「たっぴばし」と読み、多摩都市モノレールの他に都道149号線が通っています。本巡礼の中心地である桜ヶ丘からは5km以上離れており、尺稼ぎ用のシーンだったらしいくせに巡礼ハードルが高い巡礼者泣かせの聖地です。
前述の通り、本当は500mほど下流にある日野橋から撮影する予定だったのですが、タイミングが悪いことに台風19号で日野橋が陥没して通行止めになっていたため、やむなく土手の歩道から撮影しました。
幸先悪いなぁ…と思いつつ立日橋を離脱し、柴崎体育館駅から再びモノレールに乗って一気に多摩センターまで移動します。
第2部 多摩センター~唐木田
7:45に多摩センター駅に到着。この時間に多摩センターに着くよう計画したのは、まだ人が少ない時間帯を狙うことで屋外の写真を撮りやすくするためです。
南口の三角屋根
小田急多摩センター駅の南口を出ると見えてくる三角屋根。階段に描いてあるハローキティはさすがにアニメには登場していません。サンリオコラボ始まったしもう映してもいいのでは? (謎論理)
ココリア多摩センター
三角屋根から少し進んだところにあるショッピングセンター。わたてん8話に出てくる屋内シーンは大体この建物内なので、10時の開店後に再び訪れることになります。
タイトーステーション
先ほどの場所から少し東に進んだ場所にあるタイトーステーション 多摩センター店 (アニメでは「MUSTA STATION」)。アニメ映像の右端に緑字で「大歓迎!!」と書いてあるのはマクドナルドのバイト募集広告ですが、3月に巡礼したときにはそれと全く同じものがかかっていて感動したのをよく覚えています。
ひなノアのベンチ
タイトーステーション前にあったベンチ。ひなたとノアがサンドイッチを食べる場所として登場しましたが、工事が行われてしまったため同じ形のものは現存しません。3月の巡礼時点で既に工事は始まっていたので、アニメのスタッフがロケハンした頃がこのベンチを見る最後のチャンスだったのかもしれません。無念…
花が犬のみやこに襲われるベンチ
パルテノン大通りの交差点をはさんで、先ほどのベンチと反対側にあるベンチ。こちらは健在でした。
↓ アニメでベンチの木材のうち1本だけ色が違うのは、実際の景色に合わせてあるだけだったんですね。
↓ ベンチに人がいたら絶対に撮れない超ローアングル。朝早くに突撃する作戦が功を奏しました。
ノジマ 多摩センター店
ココリアから少し離れたクロスガーデン多摩という別のショッピングモールの屋内。アニメでこのシーンを初めて見たときから「これ絶対ノジマだよなぁ…」と思っていましたが、案の定ノジマでした。
アニメではノジマの右隣に本屋らしき店が入っていますが、巡礼時点ではファンタジーキッズリゾート (2019/04/24出店) なる施設にすり替わっていました。
クロスガーデン多摩を離脱して南下し、いかにもニュータウンな街並みを抜けると、小田急多摩線の唐木田駅が近づいてきます。
唐木田図書館
良子が兵法三十六計を読んでいた図書館 (アニメでは桜ヶ丘図書館)。手前の道路は微妙ですが、図書館本体の一致具合的にここで間違いないでしょう。
多摩清掃工場
多摩ニュータウン環境組合の多摩清掃工場。アニメと同じように見える場所が見つからなかったため、向かい側のケーヨーデイツーの駐車場入口付近で妥協しました。
第3部 多摩センター (1時間半ぶり2回目)
唐木田での撮影を済ませた我々は、唐木田駅から多摩線に乗って多摩センターへ戻りました。時刻は10:10、ココリア多摩センターが開いた直後の人がほとんどいないタイミングを狙って屋内の撮影に挑戦します。
ココリア多摩センター屋内
※ 屋内なので座標の特定は無理です
ベストアングルを見つけるために2階を徘徊していたら、周囲の店員の視線が不審者を見る目に変わっていくのを感じました。買い物するわけでもないのに長居は禁物です。撮るもの撮ったらさっさと別の階に移りましょう (なんかすごく犯罪臭するセリフだな…)。
↓ こちらはもろにレジを撮らざるを得ないのでさすがに許可を取りました。アニメに合わせてチョコソフトをいただきましたが、ちゃんとチョコの味がして美味しかったです (食レポになってない)。
↓ いやいやフロア案内にFASHION PLAZAなんて店ないじゃん…と半ば諦めていたのですが、徘徊していたら偶然発見しました。探してみるものですね。
12時を過ぎてココリアを離脱し、多摩センター付近では最後の聖地となる落合白山神社へ向かいます。
落合白山神社
みゃー姉が捕まりかける祭り会場の神社に続く階段。3月の巡礼でも一度来ているのですが、そのときは夜遅かったため真っ暗でまともな写真が撮れませんでした。今回は快晴の昼間なのでバッチリです。
階段を上り鳥居をくぐると拝殿が見えてきます。アニメでは境内に屋台がいくつも並んでいてかなり広い印象を受けますが、実際はそこまで広くありません。
神社での巡礼 (というか参拝) を終えると、多摩センター駅に戻って京王バスに乗り、2作品の聖地が密集する桜ヶ丘へと向かいました。
第4部 桜ヶ丘周辺
我々が使った桜72/73系統は、名前に「桜」とついているくせに桜ヶ丘を通らないため、最寄りの東寺方三丁目バス停で降りて特定済みの聖地へと向かいます。
わたてんOPの交差点
オープニングに毎回登場する親の顔より見た交差点。手前の「止まれ」標識を入れようとすると構図合わせに苦労することになります。
見ての通り住宅街のド真ん中ですので、くれぐれも近隣の迷惑にならないようご注意を。観光スポットでもないのにスマホの画面と見比べながらカメラを構える巡礼者は、近隣住民から見れば不審者以外の何者でもありません。
通学路その1
わたてん2話Cパートで3人が登校するときに通る空き地前の道。撮影地点の手前には植え込みが実在しますが、民家の敷地内にあるためアニメ映像と同じアングルを再現することはできません。(3月の巡礼で撮影)
通学路その2
登校中の3人が前を歩く小依と夏音に気づく場所。一時停止看板のところを左折して少し進むと、上の空き地前の撮影地点に着きます。(3月の巡礼で撮影)
桜ヶ丘四丁目バス停
桜ヶ丘ロータリーのすぐそばにあるバス停 (左奥に見える赤い植え込みはロータリーの中央島)。ロータリー自体は、日本で初めて法律上の環状交差点に指定されたり、スタジオジブリのアニメ映画「耳をすませば」(1995年) に登場したりしたことで有名です。アニメではみゃー姉がここで職質を食らいかけますが、実際にバス停から歩いて30秒くらいのところに多摩中央警察署の駐在所があります。
ノア洋菓子店
みゃー花がシュークリームを買った店のモデルとされている洋菓子店。ロータリーに面する「桜ヶ丘ロータリー商店会」に軒を連ねる店の1つです。店名が「ノア」って出来すぎじゃないですかね。
店内はこんな感じ (撮影許可取得済み)。「耳をすませば」の聖地のすぐ近くということで、店内には耳すまグッズがいろいろと飾られています。
店のマスターもわたてんの聖地になっていることは認識されていて、窓にキービジュアルとノアのイラストが貼ってあったり、わたてん用の交流ノートが用意されていたりと、巡礼者向けのサービスが充実していました。
「ノア」の店内で軽く昼食をとりつつ少し休憩し、次の聖地である原峰公園へ向かいます。
原峰公園
みゃー姉が逃げ込んできた公園。ノア洋菓子店から徒歩数分の位置にあります。割と広い上に木が生い茂っているので、警官から逃げてくるにはもってこいの場所です (おまえは何を言っているんだ)。
10話には他にも原峰公園内と思しきカットがありますが、探してみてもいまいち一致する場所が見つからなかったので断念しました。
桜ヶ丘1丁目の階段
3人がグリコをするのに使っていた階段。写真は左右反転済みです。アニメと一致するのは階段に近い数軒の民家のみで、遠景は大きく異なります (アニメ映像で奥に見えるのはおそらく多摩川ですが、方角が違います)。
階段から少し進むと、急カーブが連続する「いろは坂」が現れます。ここからはまちカドまぞくの巡礼です。
いろは坂から見た駅周辺
いろは坂桜公園から北方面を見たときに見える景色。駅周辺より標高が高いので、遠くの建物まで一望できます。(手前右端の三角屋根を見る限り、正しい撮影地点はおそらくもう少し東、座標で言うと 35°38'45.8"N 139°26'43.3"E 付近ですが…気にしたら負けです)
6話には21:59付近にも座標を特定できそうなシーンがあるのですが、こちらはそれらしい場所を特定できず断念しました。建物の位置関係的には 35°38'44.0"N 139°26'38.0"E 辺りが良さそうなのですが、私有地なので立ち入ることができません。まあ聖地巡礼にはよくあることです (諦観)。
↓ このシーンは桜ヶ丘を映していると思いがちですが、実際に映っているのは関戸1丁目、一ノ宮3,4丁目、東寺方1丁目などで、桜ヶ丘はほとんど映っていません (川の手前は桜ヶ丘4丁目)。まあそんなこと言ったら聖蹟桜ヶ丘駅だって所在地は関戸1丁目ですし、あの辺りはだいたい桜ヶ丘だと思ってもそれほど間違いではないのでしょう (地元民に怒られそうな発言)。
帰ってから気づいたのですが、実は撮影地点を思いっきり間違えています。この写真もいろは坂桜公園から撮ったのですが、正しい撮影地点は200mほど西にある住宅街の曲がり角 (35°38'44.4"N 139°26'33.5"E) 付近です。今度おちフルの巡礼する時ついでにリベンジできないかな…。
遠景
シャミ子が桃の説得に失敗する場面の背景。地図で探そうとすると少し分かりにくいですが、いろは坂桜公園入口の横断歩道辺りから北東方向を見るとこの写真を撮れます。
川にかかる橋
いろは坂を下ってすぐの場所にある霞ヶ関橋。シャミ子と桃が橋の近くで準備運動するシーンの有力候補とされていたため行ってみましたが、一致度は微妙でした。
こちらも帰ってから気づいたのですが、このすぐ近くにある一方通行の標識 (M12 17:12 / 35°38'52.6"N 139°26'52.4"E) は事前調査で見落としていたために巡礼しそびれています。つまりリベンジ確定です。本当にありがとうございました。
川の飛び石
多摩川の支流である大栗川 (アニメでは多魔川) に設置されている飛び石。画角を合わせるには、数十メートル後退してかなり大きめにズームし、手すりから手を伸ばしてカメラを構える必要があり、地味に撮影がかなり難しいポイントの1つです。
土手への階段
大栗川の土手に上るための階段。前述の飛び石のすぐ近くにあります。段数がだいぶサバを読んでいるようですが、手すりや周囲の植え込み・フェンス、背景の建物の一致度からするとここで間違いなさそうです。
3連マンション
唐突に写実的な背景が登場するシーン。3棟が並ぶ特徴的なマンションが映っているので、聖蹟桜ヶ丘周辺であることさえ知っていれば地図上で探すのは容易です。アニメ映像とほぼ一致する写真を撮れることを期待していたのですが、あいにく3連マンションが工事中だったため少し残念な絵面になってしまいました。
聖蹟桜ヶ丘駅南口
わたてん10話で、みゃー花の待ち合わせ場所として登場した京王線の聖蹟桜ヶ丘駅。アニメでは申し訳程度に駅名が変えられていますが、風景はほぼそのままです。(1,3枚目は3月の巡礼で撮影)
第5部 ゆうひの丘展望台
聖蹟桜ヶ丘駅に着いた我々は、都立桜ヶ丘公園にあるゆうひの丘へ向かうため再び京王バスのお世話になりました (距離的には歩いて行けないこともないのですが、できるだけ体力の消耗を抑えたかったので…)。桜06/07系統の対鴎荘前バス停で下車し、そこからは歩きでゆうひの丘まで登っていきます。
丘に登ると見えるのがこの景色。周囲より標高が50~70mほど高く、7.7km離れた立川駅前の高層ビルも視認できます。
丘のベンチ
わたてんのオープニング最後のカットに登場するベンチ。階段の上にも下にもベンチが並んでいますが、正しいのは階段の上に並んでいるベンチのうち最も西にあるものです。中央奥に見える高い塔は4.4km先にある東芝府中事業所のエレベーター試験塔で、よく見るとアニメでも下の方だけ描かれているのが分かります。
ベンチから7~8mほど離れて地面につくくらいの超ローアングルでカメラを構え、ズームアップしてシャッターを切るのが上手く撮るコツ。近くから撮るとベンチに立体感が出てしまい、見た目がアニメと同じようになりません。
↓ みゃー姉が花に大胆な告白をぶちかましてしまうシーン。アニメでは奥のベンチに背もたれが追加されています (6話でみゃー姉が居眠りするときに寄りかかれるようにするため?と思って見直してみたけど別に寄りかかってなかった)。
OPの東屋・掲示板
オープニングでプロデューサーを表示している板は、前述のベンチの隣にあります。
この写真を撮った時点で日の入りまで残り19分。だいぶ辺りが暗くなってきました。名残惜しいですが、まだ関戸橋周辺の巡礼が済んでいないので急いで丘を下ります。
第6部 関戸橋周辺
ゆうひの丘から関戸橋へ直接行けるバスはないので、関戸橋までは歩くしかありませんでした。
多摩川土手の歩道
シャミ子と桃がランニングをしていた道。写真右奥に見える橋には京王線が通っており、このまま左側に数百メートル進むと聖蹟桜ヶ丘駅があります。工事用のフェンスが致命的に邪魔ですが、夕焼けがアニメ映像と良い感じに合っているのでまあヨシ!
二子玉川の橋 (2022/09/10 追記)
わたてん1,4話および劇場版の特報の冒頭のカット。中央に映るのは関戸橋から約17km下流にある国道246号線の二子橋 (および並行する東急田園都市線の二子橋梁) で、その向こうには武蔵小杉のタワーマンション群が見えています。
本記事では公開当初この橋をまちカドまぞくと共通の京王線多摩川橋梁とご紹介していましたが、特報動画で手前に池 (兵庫島公園のひょうたん池) が追加されたため改めて調査・巡礼を行い、今回の修正に至りました。まあ最初の巡礼でも「これアニメと実際の景色あまりにも違いすぎるよなぁ…」とは思っていたのですが、大幅にデフォルメされた絵であると解釈してそれ以上追究しなかったんですよね…。つまり最初から池を描いてくれていればこんなことにはならなかった
※ 参考: 舞台探訪 私に天使が舞い降りた!プレシャス・フレンズ PV 聖地巡礼 - タイミングとC調と無責任 (この記事を見かけなかったらちゃんと聖地があることに気づけませんでした。この場を借りてお礼申し上げます)
関戸橋南詰
「え、98円?」の場面。関戸橋は2015年から架け替え工事が行われており (参考: 東京都建設局のページ)、アニメでシャミ子がびしょ濡れになったのは工事中に交通を止めないように架けられた仮橋の下です。2025年には隣の既設橋の撤去が始まり見た目が大きく変わってしまうので、再現度重視の方は早めに巡礼しておきましょう。
多摩川の対岸
関戸橋の南詰辺りから多摩川をはさんで北東方向を眺めたときに見える景色。前述の通り関戸橋が工事中だったため手前に重機が写っています。アニメでは後ろに山が見えますが、その方向に実際にあるのは府中市や小金井市などの市街地です。
多魔川河川標識
アニメまぞくに何度も登場する多魔川の河川標識。ほとんどのシーンで多摩川ではなく大栗川が映っていますが、見た目が近い多摩川の標識を掲載しました (大栗川の標識はもっといろいろ書いてある)。写真の標識は関戸橋の近くに設置されているもので、裏側にはひらがなで「たま川」と書かれています。
建築計画
「建築計画のお知らせ」看板が印象的なシーン。撮影時にはすでに工事が完了しており、看板は確認できませんでした (Google Earthで遡ってみると、工事は2018年春から2019年春頃まで行われていたようです)。民家の目の前ですので、訪問・撮影する際は最小限の時間で済ませ、近隣住民に不審がられる行動は慎みましょう…。
府中から見た桜ヶ丘
関戸橋を渡って多摩市/府中市の境界を越え、多摩川の北側から聖蹟桜ヶ丘方面を見たときの景色。実在しない山を背景に加えがちなアニメまぞくですが、このカットは現実に忠実に描いているようですね (後ろに見える丘はいろは坂のすぐ東に広がる霞ヶ関保全緑地)。この写真では暗くて確認できませんが、当該地点のストリートビューと照らし合わせてみると川沿いの民家も実際の風景そのままに描かれていることが分かります。
再び関戸橋を渡って多摩市側へ戻り、最後の聖地へ向かうバスに乗るため聖蹟桜ヶ丘駅まで走りました (バスの時間が結構シビアだったもので…)。
第7部 風呂
巡礼の最後に風呂入るって正解すぎません?
多魔健康ランド
シャミ子が意識を取り戻したスーパー銭湯 (実際の店舗名は「おふろの王様 多摩百草店」)。着いたときにはもう日が暮れていたので、ちょっと写真がヘボいのはお許しを。アニメでは牛乳瓶を持ったままマッサージチェアを使っていますが、かなり動きが激しいので実際にやると悲劇が起きます。
余談ですが、連載当時の料金表 (Wayback Machineによる2014/12/29時点でのアーカイブ) によると、領収書の1720円は「平日の非会員入館料(中学生以上) 750円 + レンタルタオルセット 220円 + 岩盤浴非会員料金 750円」で再現できます (※)。月収500円の子孫に最低限の料金だけでなく岩盤浴代まで払わせるごせんぞ、結構鬼畜では…?
※ 原作の多魔健康ランドはこの店舗と見た目が違う (参考: 単行本3巻64ページ) ので、あくまで参考程度ということで。ただ、ここが桜ヶ丘から最も行きやすい温浴施設の1つであるのは確かです。
おまけ
風呂の後、聖蹟桜ヶ丘駅に戻ってから、せいいきUロードの標識を撮りそびれていることに気づきました。危ない危ない…。
せいいきUロード
聖蹟Uロードは、聖蹟桜ヶ丘駅前交差点から聖蹟桜ヶ丘駅東交差点まで、聖蹟桜ヶ丘駅の北側をぐるっと囲むように走るU字の道路です。総延長は約470m (Googleマップで測定)。アニメでは「さくらがおか」と書いてありますが、前述のようにこの付近の住所は関戸1丁目です。
上の写真は歩道から撮ったものですが、この裏 (車道側) には矢印が右向きの標識が設置されているので、アニメとの一致度にこだわりたい場合はそちらを撮影すると良いでしょう。標識は少し離れた場所にもう1つありますが、そちらは矢印が「← →」のようになっているので一致度が多少劣ります。(🥐<誤差の範囲!)
最初に立川駅で写真を撮ってから最後の写真を撮るまでの経過時間は13時間18分 (そのうち風呂での滞在時間は1時間48分)。総歩行距離は21.4kmで、歩数にして3万歩以上になりました。いやこれだいぶハードでしたね…。
おわりに
丸一日の行程をすべて書いたらクソ長い記事になってしまいました。と言っても写真ばっかりなので正味はそこまで長くないと思うのですが…。
この記事の冒頭で「無謀な試み」と書きましたが、早朝の多摩センターで他人の写り込みを気にすることなく写真を撮れて、昼飯時にノア洋菓子店に着けて、1日の最後に巡礼を兼ねて風呂に入れたわけで、結果的にはかなり完璧な行程だったのではないでしょうか。もし同じように2作品同時巡礼を画策している酔狂な方がいらっしゃいましたら、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
さて、わたてんもまぞくもアニメ続編の制作が決定しているので (わたてんは2期とは言ってないのでたぶんOVA的な何かですが)、それまで私は原作を追いつつ全裸待機していようと思います。それでは皆さん、ごきげんよう! (うまい締めが思いつかなかっただけ)